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無人駅の先のワンダーランドへ!アート作品で見慣れた景色が多彩に変化する24日間!

文化・芸術・スポーツ
無人駅の先のワンダーランドへ!アート作品で見慣れた景色が多彩に変化する24日間!
活動団体 NPO法人クロスメディアしまだ

大井川鐡道の無人駅や周辺集落を舞台にした「UNMANNED(アンマンド)無人駅の芸術祭/大井川2021」が今月28日まで開催中です。県内外で活躍するアーティスト16組が、無人駅とその周辺エリアを多彩に掘り起こした作品に出合える芸術祭。

今年で4回目の開催となる芸術祭を手掛けているのがNPO法人クロスメディアしまだ事務局長の兒玉絵美さんです。島田市抜里生まれの兒玉さんは大学時代を京都で過ごし卒業後、島田へ戻ってきた際、地元を好きになる人を増やすべく地域づくりをしよう!とクロスメディアしまだでの活動をスタート。
“スキだらけのマチづくり”をテーマに子どもたちに地域で働くことを体験してもらう「こどもわくワーク」や島田エリアを中心とした地域情報誌「月間cocogane」を発行するなど、様々な活動を行っています。

NPO法人クロスメディアしまだ事務局長の兒玉絵美さん

そんな中、アートによる地域づくりに興味を持ち“UNMANNED無人駅の芸術祭”を企画しました。SLやトーマス列車で賑わいを見せる大井川鐡道ですが、実は20駅中ほとんどが無人駅。何か新たな試みができないかと考えた時、里山の風景や地域に暮らす人も巻き込んで全て作品にしよう!というアイディアから誕生したのが無人駅の芸術祭です。
「“ほりおこす・あらわす・ともにひらく”の3つをキーワードにアーティストが地域の人と一緒に作品を作っていくことを大切にしている」と話す兒玉さん。アーティストの方が何をどう表現したいのか一緒に考えていくことで、しだいに皆さんの心も動かされ、作品制作を夜な夜な手伝ってくれたり、差し入れをしてくれる人も増えたりとお互いの信頼関係も深まっていきました。とくに今年はコロナ禍で作品制作も一変し、アートを通して人の気持ちの交換ができるような作品展示となるよう工夫を凝らしています。

無人駅に広がる作品を兒玉さんに案内していただけるということで、まずは抜里駅へ。
駅の中に現れたのは、真っ白の曲線で模られたバルーンのオブジェ。さとうりささんが制作された「地蔵まえ4(縫い合わせ)」です。前回の“無人駅の芸術祭”で制作したオブジェ作品が地元のみなさんの協力も得てバルーン作品として登場。駅の壁には地域のみなさんとの写真も展示されていて、その笑顔を見ていると温かい気持ちになりますよ。
駅の外へ出てホームに行くと、白い本棚が!この作品は木村健世さんが手掛けた「無人駅文庫 抜里」です。木村さんご自身が駅を利用した方へインタビューを行い、抜里駅にまつわる話を一編の小説にまとめました。スタイリッシュなデザインの本棚も茶畑の風景と一緒に楽しめるよう絶妙な高さに設置されているのも見所の一つです。
また駅舎の脇には、持ち運ぶことのできる可愛い茶箱が置かれていました。三本木歓さんが制作された「Tea Box Journey」です。緑茶の入った茶箱を来訪者のみなさんによって「旅・冒険」させていくという参加型のアートプロジェクト。茶箱と共に車窓の旅を楽しめるひと時に!という思いから箱の蓋も乗車後などに開けて茶葉の香りを満喫できる仕掛けも魅力的でした。

抜里駅から歩いてすぐの茶畑にはひらひらと漂う大きなカーテンが!
この作品はヒデミニシダさんが制作された「境界の遊び場Ⅱ/ちゃばらのカーテン」です。カーテンの下には円形のベンチ(縁側)が設置されているので、地域のみなさんの憩いの場となっていました。茶畑を眺めながらほっと一息お茶を飲みたくなりますよ。
そして少し奥に進むと同じくヒデミニシダさんが手掛けた「境界の遊び場Ⅰ/浮かぶ縁側」が現れました。実際に縁側に登ってみると、2mの高さから眺める茶畑の絶景と心地よい風も感じられ大興奮!地上からの景色とはまた一味違った世界が広がっていました。

最後に大井川河川敷へ向かうと、そこには目を見張るほど大きな盃とカニが出現!
こちらは小山真德さんが制作された「盃と沢蟹」です。大井川流域で残るダイダラボッチの伝説をテーマにかつて巨人が使っていた盃が河川敷に流れ着いた光景を忠実に表現しています。地域のみなさん総勢40人が制作に協力した盃はまさに圧巻!ダイダラボッチの伝説に想いを馳せながら作品を眺め、そのスケール感を伝えようと兒玉さんと一緒に記念撮影。アート作品の奥深さを体験できますよ。

兒玉さんに案内していただいた「UNMANNED(アンマンド)無人駅の芸術祭/大井川2021」。
無人と呼ばれる場所から16組のアーティストや地域の人たちで創り上げる作品の数々を通して、新しい景色や懐かしい記憶、そして温かな日々の営みを肌で感じることができました。
ぜひみなさんもアーティストと地域の人々との絆で彩られた無人駅アートの先にある“スキだらけのマチづくり”を味わってみてください。
 

 

 
◇マリコの取材こぼれ話
・下泉駅すぐ三ツ星村の名物“大根そば”を食べるべし!(大井川のおふくろの味は絶品☆)
・塩郷駅では塩郷の吊り橋も渡るべし!(吊り橋から列車を見ることもでき大迫力♪)

(文・写真)静岡県関係人口ライター